目次
1.骨盤の基本構造と可動方向
- 骨盤を構成する骨(仙骨・寛骨・尾骨)と、可能な動き(前後傾、側方傾斜、回旋)の概要
骨盤の基本構造と可動方向
骨盤は“土台”であり“つなぎ役”でもある
「骨盤ってそもそもどんな構造なんですか?」という質問をよく受けます。実は骨盤はひとつの骨ではなく、いくつかの骨が組み合わさってできています。代表的な構成は以下の通りです。
- 仙骨(せんこつ):背骨の一番下にある三角形の骨。
- 寛骨(かんこつ):左右にある大きな骨で、腸骨・恥骨・坐骨の3つが合体したもの。
- 尾骨(びこつ):仙骨の下にあり、いわゆる「しっぽの名残」。
この3つが組み合わさって、骨盤という“体の中心”ができあがっています。つまり、骨盤は体幹と脚をつなぐ要のパーツなんですね。
骨盤は“動かない骨”と思われがちですが、実際にはわずかに可動性があると言われています。
骨盤が動く方向は大きく3つ
さて、骨盤の動きにはどんな種類があるのでしょうか?大まかには、以下の3方向の動きが確認されているようです。
1. 前傾・後傾(ぜんけい・こうけい)
前傾は骨盤が前に倒れる動きで、反り腰のような姿勢になります。後傾はその逆で、骨盤が後ろに倒れて腰が丸まった状態です。長時間の座り仕事や運動不足などが、後傾の原因になりやすいとも言われています。
2. 側方傾斜(そくほうけいしゃ)
いわゆる「左右の傾き」です。片足立ちや荷物を片側だけで持つクセなどが、骨盤の左右バランスを崩す一因になるとされています。
3. 回旋(かいせん)
骨盤が左右にねじれる動きのこと。例えば歩行時、右足が前に出るとき左側の骨盤が前に回旋する…といったように、回旋は体の動きと連動して起きています。
これらの動きは日常の動作、たとえば「歩く」「座る」「立つ」といった基本動作すべてに関わってきます。そして、骨盤がスムーズに動くかどうかが、腰や股関節、さらには背骨や膝の動きにも影響すると言われています。
だからこそ、骨盤の動きに目を向けたい
もし「最近なんだか姿勢が悪くなったかも…」と感じたら、それは骨盤の動きのクセやアンバランスが関係しているかもしれません。大切なのは、ただ骨盤の動きを矯正するというより、「今どうなっているのか」に気づくことだと思います。
少しでも興味があれば、まずは立ち方や座り方を意識してみるのもひとつの方法かもしれません。
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2.筋肉による動きのメカニズム
- 前傾 → 腸腰筋など、後傾 → ハムストリングや大殿筋、回旋 → 腹斜筋・広背筋など各筋の役割
筋肉による骨盤の動きのメカニズム
骨盤は“筋肉の引っ張り合い”で動いている?
「骨盤って関節みたいに大きく動くんですか?」という声をいただくことがありますが、実際には骨盤の動きは非常にわずかです。ただし、そのわずかな動きも、筋肉による“引っ張り合い”が関わっていると言われています。
では、具体的にどの筋肉がどう関係しているのでしょうか?それぞれの動きと主要な筋肉をみていきましょう。
前傾を生み出すのは「腸腰筋」などの前側の筋肉
骨盤が前に傾く=前傾になる動きは、体の前面にある筋肉たちが中心となります。
特に有名なのが「腸腰筋(ちょうようきん)」。これは腰椎から大腿骨までつながる筋肉で、股関節を引き上げる働きがあります。長時間座っていると短縮しやすく、骨盤を前に引っ張る方向に作用しやすいとも言われています。
そのほか、大腿直筋(だいたいちょっきん)なども前傾に関わっています。
後傾は「ハムストリング」や「大殿筋」の働きがカギ
反対に、骨盤が後ろに倒れる“後傾”の動きは、体の後ろ側の筋肉たちが担当しています。
まずハムストリングス(もも裏の筋群)。この筋肉は骨盤の坐骨部分から膝裏までつながっていて、硬くなると骨盤を後ろに引っ張る方向に働きやすくなるそうです。
加えて、大殿筋(お尻の大きな筋肉)も後傾に関わっているとされ、力が入りすぎたり、逆に弱っていてもうまく骨盤が立たなくなることもあるようです。
骨盤の回旋には「腹斜筋」「広背筋」など体幹のねじりが関係
「骨盤のねじれ(回旋)」については、腹筋群の中でも斜めに走る**腹斜筋(ふくしゃきん)や、背中の大きな筋肉広背筋(こうはいきん)**の関与が大きいとされています。
右に骨盤がねじれるときには、左の腹斜筋が収縮して回旋を生み出すなど、左右が交差して働くのが特徴です。歩行やひねる動作において、こうした筋肉の連動が自然と起こっていると考えられています。
筋肉のバランスが骨盤の動きに“癖”を作ることも
「最近、片側だけ腰が張るな…」と感じたことはありませんか?そういった場合、骨盤の動きが左右どちらかに偏っている可能性があります。
筋肉が硬すぎたり、逆に弱くなりすぎていたりすると、骨盤の動きに影響が出るとされています。つまり、日々の姿勢や体の使い方が、骨盤の動きの“癖”を生んでいるということかもしれません。
無理な矯正をする前に、「筋肉のバランスどうかな?」と一度見直してみるのもよさそうです。
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3.歩行時・日常生活における骨盤の動き
- 歩行では約4°の回旋による推進力、重量移動とバランスの関係
歩行時・日常生活における骨盤の動き
「歩くとき、骨盤ってそんなに動いてるの?」
「歩くとき、足や膝ばかり意識してて、骨盤のことなんて考えたことなかった…」という方も多いのではないでしょうか?でも実は、歩行時には骨盤がわずかに回旋することで、前に進む力を生み出しているとされています。
たとえば、右足を前に出したとき、左側の骨盤がわずかに前方へ回旋。これによって自然な推進力が生まれ、無駄なくスムーズに歩ける仕組みになっているそうです。
この骨盤の回旋、数値にしておよそ「4度」ほどと言われています。たった数度の動きですが、歩行の効率や安定性においてとても重要な役割を果たしているようです。
骨盤の動きと「重心移動」の深い関係
歩いているとき、体は左右交互に体重を移していますよね。この「重心移動」をスムーズに行うためにも、骨盤のわずかな傾きや回旋が必要なんです。
たとえば、片足立ちになる瞬間。反対側の骨盤が軽く上がったり下がったりすることで、バランスを保ちながら一歩一歩を前に運んでいきます。もしこの骨盤の動きがうまくできていないと、足や腰に余計な負担がかかってしまうこともあるかもしれません。
また、片側の骨盤が上がったままだったり、左右どちらかに回旋が偏っていたりすると、「歩きにくさ」や「違和感」として現れることもあると言われています。
日常のクセが骨盤の動きに影響を与える?
実は、立ち方・座り方・荷物の持ち方といった日常のクセが、骨盤の動き方に微妙な影響を与えている可能性があるとされています。
たとえば…
- いつも右肩にバッグをかける
- デスクワーク中に片側に体重をかけて座っている
- 片足に体重を乗せて立つクセがある
こんな動作が積み重なると、骨盤の動きに“左右差”や“ゆがみ”が出てきやすくなるそうです。そして、その結果として歩行時のバランスが崩れたり、疲れやすくなったりすることもあるのではと考えられています。
歩行時の骨盤の動きを「感じる」ことが第一歩かも
「骨盤を動かす」と聞くと、難しく感じてしまうかもしれません。でも、まずは「自分の骨盤って今どう動いてるんだろう?」と意識するだけでも変化のきっかけになると言われています。
たとえば、歩くときに「おへその向きが左右に動いているかな?」と感じてみる。これだけでも骨盤の回旋に気づきやすくなります。
ちょっとした意識の積み重ねが、日常の姿勢や歩き方に良い影響を与える可能性があるかもしれませんね。
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4.骨盤の歪みとその予防・改善法
- 歪みの原因(姿勢の偏り、筋力差)、対策としてストレッチや体幹意識の重要性
骨盤の歪みとその予防・改善法
「骨盤が歪む」ってどういうこと?
「骨盤が歪んでる気がする…」なんて言葉、よく耳にしませんか?でも実際のところ、“歪み”ってどういう状態を指しているのでしょうか?
正確には、骨盤の前後・左右・回旋といったわずかな動きが、どこか一方向に偏っていたり、動きづらくなっていたりする状態を“歪み”と表現することが多いようです。つまり、骨盤自体が物理的にねじれたりズレたりするというよりも、「動き方のバランスが崩れている状態」と考えた方がしっくりくるかもしれません。
歪みの原因は“姿勢”と“筋力差”の積み重ね?
歪みの原因としてよく挙げられるのが、日常生活での“姿勢のクセ”と“筋肉のアンバランス”です。
たとえば…
- いつも同じ足で足を組む
- 片方の肩ばかりでバッグを持つ
- 立っているとき、どちらか一方に重心をかけがち
こうした小さな習慣が、筋肉の使われ方に偏りを生み、結果として骨盤の動きに左右差が出てくるとされています。
また、腹筋や背筋、特に体幹部の筋力が弱くなると、骨盤の位置を安定させることが難しくなり、より歪みやすくなるとも言われています。
ストレッチや体幹の意識が予防のカギに
では、骨盤の歪みを防ぐにはどうすればいいのでしょうか?
ひとつは**「ストレッチ」**です。特に、股関節まわりや太もも裏(ハムストリング)、腸腰筋などの柔軟性を保つことが、骨盤の自然な動きをサポートするとされています。
もうひとつ大切なのが**「体幹の安定」**。お腹まわりのインナーマッスルが働いてくれると、骨盤がふらつきにくくなるため、日常の動作が安定しやすいそうです。
日常生活の中で少しだけ「今、骨盤どうなってるかな?」と意識してみるだけでも、自然と姿勢が整いやすくなると言われています。
まずは“気づくこと”からスタート
「ストレッチしなきゃ」「体幹を鍛えよう」と意気込むよりも、まずは今の自分の状態に気づくことが大切かもしれません。鏡で立ち姿をチェックしたり、座っているときの重心を感じてみたり、そんな小さな気づきが骨盤の歪み予防につながる一歩になるのではないでしょうか。
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5.セルフチェック&エクササイズ例
- 前後傾・側傾・回旋を確認する簡単動作、日常で取り入れやすいストレッチ法(例:「骨盤歩き」「かかと突き出し」)
セルフチェック&エクササイズ例
「自分の骨盤、今どうなってる?」を確かめる簡単な方法
「骨盤が前に倒れてるのか後ろなのか、よくわからなくて…」という声、けっこう多いです。でも、ちょっとした動作で“今の骨盤の位置”を確認することは可能と言われています。
たとえば、こんなセルフチェックがあります。
● 前傾・後傾チェック
床に仰向けに寝て、腰の下に手を差し込んでみましょう。手のひらがスッと入る場合は前傾気味、まったく入らない・潰されて痛い場合は後傾傾向と言われています。
● 側方傾斜チェック
立った状態で左右の腰骨の高さを鏡で見てみてください。どちらかが明らかに上がっていたら、骨盤の左右差がある可能性があります。
● 回旋チェック
壁に背をつけて立ち、左右の肩甲骨とお尻がちゃんと壁につくか確認します。どちらかだけつかない場合は、骨盤や背骨に回旋(ねじれ)があるかもしれません。
こうした動作は、体の状態を“客観的に見つめ直す”のに役立つ手がかりになります。
日常生活に取り入れやすい骨盤エクササイズ
「じゃあ、歪みに気づいたらどうすれば?」となりますよね。ここでは、骨盤の動きをサポートすると言われている簡単な運動をご紹介します。
● 骨盤歩き
床に座って足を伸ばし、左右のお尻を交互に使って前進していく動作です。骨盤の回旋や左右のバランスを整えるための体操として紹介されています。
コツは、しっかりと腹筋を意識しながら行うこと。椅子に長時間座って硬くなった骨盤まわりを、ゆっくり動かしていく感じですね。
● かかと突き出しストレッチ
仰向けに寝て、片足ずつかかとを遠くへ押し出すように動かします。このとき腰が反らないように注意しながら行うのがポイント。
太もも裏や腸腰筋など、骨盤に関わる筋肉をじんわり伸ばせると言われています。
大切なのは「気づいて」「こまめに動かす」こと
専門的な道具や時間をかけなくても、日常にちょっとした動きを加えるだけで、骨盤の動きを感じやすくなるようです。
朝起きたときや寝る前、あるいは仕事の合間に1〜2分取り入れるだけでも、感覚が変わってくるという声も多く聞かれます。
自分の骨盤の動きに「気づく」「意識する」——そこから始めてみるのも、悪くないかもしれません。
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当院での改善方法
―「もう良くならない」と思っていた腰痛に、再び希望を ―
腰痛は、単に「腰が悪いから」だけではありません。
過去のケガ、普段の姿勢、働き方、生活習慣――それぞれの背景が重なり、今の痛みをつくっているのです。
だからこそ、当院では腰だけを見るのではなく、身体全体とその背景を深く掘り下げることを大切にしています。
「整形外科や整骨院を何か所も回ったけどスッキリしなかった…」
そんな方にこそ受けていただきたいのが、**当院オリジナルの「腰痛改善プログラム」**です。
腰痛改善プログラム ― 4つのステップで本来の身体へ
ステップ1:時間をかけた丁寧なカウンセリング
症状のある腰だけを診ても、根本原因は見えてきません。
当院では、まずじっくり時間をかけてカウンセリングを行います。
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過去のケガや手術歴
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現在のお仕事・家事の姿勢
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睡眠や運動などの生活習慣
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痛みが出たきっかけやタイミング
これらをしっかりお聞きすることで、症状の“本当の原因”にアプローチしていきます。
ステップ2:全身の骨格・骨盤バランスを検査・調整
腰痛の多くは、身体全体の歪みや重心バランスの崩れが関係しています。
当院では、全身の立ち姿や歩き方、関節の動きなどを確認しながら、
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骨盤の傾き
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背骨のカーブの乱れ
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足の左右差やねじれ
などを丁寧に検査し、カイロプラクティックをベースにした安全な調整を行います。
ステップ3:筋膜・深層筋の調整で痛みと動きを改善
体の中には筋肉を包む「筋膜」という膜があり、これがねじれたり硬くなると、痛みや動きの制限が起こります。
特に、深層の筋肉(インナーマッスル)の緊張は、腰痛と深く関係しています。
当院では、表面だけでなく深層部までやさしく丁寧にアプローチし、筋膜の癒着や硬さをリリースしていきます。
これにより、痛みの軽減だけでなく、立ち上がりや歩行のスムーズさも実感していただけます。
ステップ4:自力整体 ― ご自宅でもケアできる身体へ
痛みが落ち着いた後に大切なのが、「良い状態をキープすること」です。
当院では、おひとりおひとりに合った**簡単で効果的な体操(自力整体)**を、用紙にまとめてお渡ししています。
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無理なく毎日続けられる
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再発予防・体の安定に役立つ
このセルフケアの習慣化により、整った体を自分の力で保てるようになります。
痛みを抱えたまま、あきらめていませんか?
「病院で異常なしと言われたけど、痛みは続いている」
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「手術以外の方法でなんとかしたい」
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当院の腰痛プログラムは、その場しのぎではなく、再発しない体づくりまでを見据えた改善法です。
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