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帝王切開した後に筋肉のケアが必要な理由
「帝王切開だったから、骨盤や筋肉への負担はそれほど大きくないのでは?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、帝王切開であっても妊娠期間を通してお腹は大きくなり、腹筋や骨盤周りには少しずつ負担がかかります。さらに産後は、手術による傷の痛みをかばいながら赤ちゃんのお世話をすることも多く、姿勢や体の使い方が妊娠前とは変わりやすい時期です。
そのため、帝王切開した後の筋肉のケアでは、「すぐに鍛える」のではなく、まず体の回復状態を確認しながら、少しずつ筋肉を使いやすい状態へ戻していくことが大切だと言われています。
妊娠によって腹筋や骨盤周りの筋肉には負担がかかっている
「帝王切開なら骨盤底筋はあまり関係ないのでは?」という疑問もありますよね。
実際には、出産方法にかかわらず、妊娠中は大きくなる子宮や体重の変化などによって腹筋や骨盤底筋に負担がかかると言われています。また、お腹が前に出ることで姿勢も変わり、腹部や腰周辺の筋肉の使い方にも変化が起こります。
つまり、経腟分娩をしていなくても、産後の筋肉をいたわる視点は必要です。
傷の痛みでお腹に力を入れにくくなることがある
帝王切開後は「起き上がるだけでもお腹が気になる」「咳やくしゃみが怖い」と感じることがあります。
参考記事でも、産後約1か月はしゃがむ、重いものを持つなど、お腹に力が入る動作によって傷が痛む可能性があると紹介されています。
痛みがあると無意識にお腹をかばうため、背中を丸めたり、腕や腰に頼って動いたりすることもあるでしょう。こうした時期に無理な腹筋運動をするのではなく、回復に合わせて体を動かすことが重要です。
腹直筋離開や姿勢の変化にも注意する
妊娠中はお腹が大きくなるため、左右の腹直筋の間が広がる「腹直筋離開」がみられることがあります。また産後は、授乳や抱っこ、おむつ替えなど前かがみになる場面が増えます。
「産後から猫背になった気がする」「腰に負担を感じる」という場合は、腹筋だけの問題と決めつけず、姿勢や骨盤周辺を含めて考えることがポイントです。
筋肉を強く鍛えることだけを目的にせず、まずは無理なく動ける状態を目指しましょう。
引用元:ステムセル研究所
帝王切開後の回復までどのくらいかかる?
引用元:Northern Sydney Local Health District「産後理学療法情報冊子」
産後理学療法情報冊子
帝王切開した後の筋肉のケアはいつから始める?
「帝王切開した後、筋肉のケアはいつから始めたらいい?」というのは、多くの方が気になるところではないでしょうか。
ここで覚えておきたいのは、筋肉のケアといっても、いきなり腹筋運動や筋トレを始めるわけではないということです。
帝王切開は手術を伴う出産です。産後すぐは筋力を戻すことよりも、傷や全身の回復を優先し、その時期に合った動きから段階的に始めることが大切だと言われています。
手術直後は傷と体の回復を優先する
「早く体型を戻したいから運動したい」と思っても、手術直後に無理をする必要はありません。
参考記事では、帝王切開後の体が回復するまでには一般的に6〜8週間程度かかると紹介されています。一方で、回復のスピードには個人差があります。
傷の痛みが強い、動くとつらいといった場合は無理に運動せず、医療機関から伝えられた過ごし方を優先しましょう。
歩行や軽い動きから少しずつ体を戻していく
では、「ずっと安静にしていたほうがいいの?」というと、必ずしもそうではありません。
参考記事では、傷の状態を確認しながら、術後早期から短い距離の歩行を始めることが紹介されています。術後の早期離床は血栓予防などの観点からも行われています。
ただし、自分の判断だけで歩く距離を一気に増やす必要はありません。「昨日より少し動けた」くらいの感覚で、医療スタッフの指示に沿って進めていくことが大切です。
本格的な運動は産後健診などで状態を確認してから始める
スクワットや腹筋など、ある程度負荷のある運動を再開したい場合は、傷の状態や産後の回復を確認してから進めるほうが安心です。
「もう痛くないから大丈夫」と感じても、見た目だけでは体の回復状態まで判断できない場合があります。
産後健診などで状態を確認し、自分に合ったタイミングで運動量を増やしていきましょう。焦らず段階を踏むことが、帝王切開した後の筋肉ケアでは大切です。
引用元:ステムセル研究所
帝王切開後の回復について
引用元:医療法人さゆみ会
帝王切開後の身体ケア
帝王切開した後に自宅でできる筋肉のケア
帝王切開後の体が少しずつ落ち着いてくると、「家で何かケアをしたほうがいいのかな?」と考える方もいるでしょう。
この時期に意識したいのは、強い筋トレではありません。まずは呼吸や骨盤周りの筋肉、普段の姿勢などに目を向け、体の状態に合わせてやさしく動かしていく方法があります。
ただし、産後の回復には個人差があります。傷が強く痛む場合や体調が安定しない場合は無理をせず、医療機関へ相談してください。
呼吸を使ってお腹周りをやさしく動かす
「腹筋運動はまだ怖い」という時期でも、呼吸は普段から行っています。
帝王切開後の体のケアでは、まず呼吸を整えることが紹介されています。息を吸ったときに胸やお腹が自然に広がり、吐くときにゆっくり戻る感覚を意識してみましょう。
ポイントは、お腹を強くへこませたり、息を止めて力んだりしないことです。痛みが出ない範囲でゆったり呼吸するところから始めます。
骨盤底筋を意識した軽いエクササイズを行う
帝王切開でも、妊娠中は骨盤底筋や周辺の組織に変化が起こると言われています。
骨盤底筋を意識するときは、いきなり強く締め続けるのではなく、呼吸に合わせながらやさしく動かす方法があります。
ただ、「力の入れ方がよくわからない」という方も少なくありません。その場合は自己流で何度も繰り返すより、産後ケアに詳しい専門家へ確認するのも一つの方法です。
姿勢を整えて腹部や腰への負担を減らす
筋肉ケアというと運動ばかりを考えがちですが、普段の姿勢も見逃せません。
産後は授乳や抱っこで前かがみになりやすく、「気づいたら背中が丸まっていた」ということもありますよね。
授乳時にはクッションなどを使い、赤ちゃんを自分の体へ近づけると、前かがみになる時間を減らしやすくなります。立って抱っこするときも片側だけに体重をかけ続けないよう意識してみましょう。
こうした小さな工夫も、帝王切開した後の筋肉のケアの一つです。
引用元:医療法人さゆみ会
帝王切開後の身体ケア
引用元:Northern Sydney Local Health District「産後理学療法情報冊子」
産後理学療法情報冊子
引用元:理学療法の臨床と研究
帝王切開後の理学療法に関する資料
帝王切開した後の筋肉ケアで注意したいこと
「産後のお腹を早く戻したい」「筋力が落ちた気がするから、そろそろ運動したほうがいい?」と考える方もいるでしょう。ただ、帝王切開した後の筋肉ケアは、頑張れば頑張るほどよいというものではありません。
帝王切開はお腹を切開する手術を伴うため、産後は傷だけでなく体全体が回復していく時期です。参考記事では、帝王切開後の回復には一般的に6〜8週間程度かかると言われており、その間は無理をせず過ごすことが大切とされています。
筋肉を鍛えることだけに目を向けず、「今の体にどの程度の運動が合っているか」を確認しながら進めていきましょう。
いきなり強い腹筋運動をしない
「お腹の筋力が落ちたなら、腹筋をすればいいのでは?」と思うかもしれません。
しかし、帝王切開後の傷が十分に回復していない段階で強い腹筋運動をすると、腹部へ大きな負担がかかる可能性があります。特に、上体を何度も起こすような運動は、焦って始める必要はありません。
まずは歩行や呼吸を意識した軽い動きなど、体調に合わせて取り組めるものから始めることが大切だと言われています。
傷の痛みやつっぱりを我慢して運動しない
運動中に傷が痛む、引っ張られるような感じがする場合、「これくらいなら我慢できる」と続けないようにしましょう。
帝王切開後は、起き上がる、立ち上がる、咳をするといった日常的な動きでも腹部に力が入ります。そこへさらに運動の負荷を加えると、傷周辺に負担を感じることも考えられます。
痛みや違和感が出たときは一度中止し、体を休ませることも筋肉ケアの一つです。
負荷を一気に上げず回復に合わせて段階的に進める
「昨日できたから、今日はもっとやろう」と運動量を急に増やす必要もありません。
産後の回復スピードには個人差があるため、日数だけで運動量を決めるのではなく、傷の状態や疲労感、痛みなどを確認することがポイントです。
軽い動きから始め、問題がなければ少しずつ負荷を上げる。このように段階を踏みながら、焦らず筋肉を動かしていきましょう。
引用元:ステムセル研究所
https://stemcell.co.jp/column/帝王切開後の過ごし方-痛みはいつまで続く?/
引用元:医療法人さゆみ会
https://mammy.ne.jp/mammy-blog/2478/
帝王切開した後の痛みや筋力低下が改善しないときの対処法
「産後しばらく経ったのに、お腹に力が入りにくい」「傷の周辺がまだ気になる」といった場合、筋力不足だけが原因とは限りません。
帝王切開した後は傷の回復だけでなく、妊娠中に変化した腹筋や骨盤周辺の筋肉、姿勢などが少しずつ戻っていく時期です。そのスピードには個人差があると言われています。
だからこそ、「筋力がないからもっと鍛えよう」と自己判断で運動量を増やす前に、今どのような症状があるのかを確認してみましょう。
傷の赤み・腫れ・強い痛みなどがある場合は医療機関へ相談する
帝王切開の傷に強い痛みがある、赤みや腫れが強くなっている、傷から液体が出ている、発熱があるといった場合は、筋肉ケアより医療機関への相談を優先してください。
「産後だからこんなものかな」と我慢してしまう方もいるかもしれませんが、傷の状態によっては医療機関で確認したほうがよいケースもあると言われています。
気になる変化があれば、無理に運動を続けないことが大切です。
腹直筋離開や腰痛など産後の体の状態も確認する
帝王切開した後にお腹へ力を入れにくい場合は、傷だけでなく腹直筋離開などが関係している可能性も考えられます。
また、妊娠中の姿勢の変化や、産後の抱っこ・授乳などによって腰や背中に負担を感じる方もいます。
「腹筋が弱い」と一つの原因に決めつけず、お腹の状態や姿勢、腰痛などを含めて確認していくことが重要です。
自己判断で無理に鍛えず専門家に相談する
「筋トレを続ければそのうち改善するだろう」と、痛みを我慢しながら続けるのは避けましょう。
帝王切開後の回復状態や運動を再開できる時期には個人差があります。傷の状態について不安がある場合は、まず産婦人科などの医療機関へ相談することが大切です。
傷に問題がないものの、筋力低下や姿勢、腰周りの負担が気になる場合には、産後の体に詳しい専門家へ相談する方法もあります。
無理に元の状態へ戻そうとせず、「今できることから少しずつ」という気持ちでケアを続けていきましょう。
引用元:ステムセル研究所
https://stemcell.co.jp/column/帝王切開後の過ごし方-痛みはいつまで続く?/
引用元:医療法人さゆみ会
https://mammy.ne.jp/mammy-blog/2478/
サイト監修者 柔道整復師 2006年に大阪府枚方市で「さかぐち整骨院」を開院。整骨院勤務時代を含め、長年にわたり腰痛や坐骨神経痛、姿勢の乱れなど、さまざまな身体の不調に向き合ってきました。 柔道整復師としての知識と施術経験をもとに、骨格・筋肉・筋膜・神経・身体の動かし方などを多角的に確認し、記事の内容を監修しています。 読者の皆さまが身体について正しく理解し、安心してセルフケアや専門家への相談を検討できるよう、わかりやすく信頼できる情報発信を心がけています。 【保有資格】 柔道整復師/AJCAカイロプラクター/リラクセンスボディーセラピスト/パーソナルトレーナー/食生活アドバイザー/機能訓練指導員








