目次
仙腸関節障害とは?仙腸関節の場所と役割
「仙腸関節障害とは、そもそもどこの関節に起こるものなの?」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。
仙腸関節は、骨盤の中央にある「仙骨」と、その左右にある「腸骨」の間に位置する関節です。日本仙腸関節研究会によると、仙腸関節は上半身と下半身をつなぎ、歩行時などに加わる衝撃を吸収するクッションのような役割があると言われています。大きく動く関節ではありませんが、立つ、歩く、体をひねるといった日常の動きに関わる大切な場所です。(仙腸関節研究会)
「仙腸関節がずれる」だけが原因ではない
「骨盤がずれて仙腸関節障害になるのですか?」と聞かれることがあります。
よく「仙腸関節がずれる」と表現されますが、単純に骨が大きくずれている状態とは限りません。仙腸関節や周囲の靭帯、骨盤を支える筋肉などに繰り返し負担が加わり、関節の機能的な安定性が崩れることで痛みにつながる可能性があると言われています。近年の研究でも、仙腸関節周辺の靭帯や骨盤を安定させる筋肉への負担が関係すると考えられています。(J-STAGE)
そのため、「骨盤を一度整えればそれで終わり」と考えるのではなく、どの姿勢や動作で仙腸関節に負担が集中しているのかを確認することが大切です。腰やお尻の痛みが続いている場合は、腰だけではなく仙腸関節周囲も含めて状態を確認してもらうことが一つの選択肢になるでしょう。
引用元:https://www.sentyo-kansetsu.com/jp/sacroiliacjoint.php
引用元:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspineres/15/6/15_2024-0603/_article/-char/ja
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仙腸関節障害の症状は?痛む場所と特徴的な動作
「仙腸関節障害では、腰だけが痛くなるのでしょうか?」
実際には、痛みが出る場所は腰だけとは限らないと言われています。日本仙腸関節研究会によると、仙腸関節由来の痛みでは、腰より少し下にあるお尻の部分、特に後上腸骨棘と呼ばれる骨盤後方の出っ張り付近に痛みを感じるケースがみられます。さらに、鼠径部や太もも、下腿など、仙腸関節から少し離れた場所まで痛みやしびれを感じる場合もあるとされています。(仙腸関節研究会)
立ち上がりや寝返りで痛むこともある
「普段はそれほど痛くないのに、立ち上がる瞬間だけズキッとする」というケースもあります。
仙腸関節障害では、長時間座っているとつらい、椅子から立ち上がると痛い、寝返りで痛む、階段を上り下りすると症状が強くなるなど、姿勢を変えるタイミングで痛みを感じることがあると言われています。朝起きた直後や動き始めに痛みを感じる方もいるようです。(仙腸関節研究会)
一方で、足のしびれや下肢痛があるからといって、必ず仙腸関節障害とは限りません。椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など、腰の神経が関係する疾患でも似た症状がみられるためです。
特に、足に力が入りにくい、しびれが強くなっている、排尿や排便に異常を感じる場合には、自己判断を続けず医療機関で状態を確認してもらうことが大切と言われています。(医療法人社団彩和会 –)
引用元:https://www.sentyo-kansetsu.com/jp/sacroiliacjoint.php
引用元:https://www.jstage.jst.go.jp/article/spinalsurg/39/2/39_104/_pdf
引用元:https://saiwa.or.jp/toyocho/sacroiliac-joint-dysfunction/
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仙腸関節障害になる原因は?中腰・姿勢・スポーツ・妊娠出産との関係
「仙腸関節障害は、何か特別なケガをしたときに起こるのでしょうか?」
必ずしも、はっきりした原因があるとは限らないと言われています。日本仙腸関節研究会では、中腰姿勢や同じ動作の繰り返し、重い物を持つ作業、転倒・交通事故、妊娠・出産、腰椎固定術後などが仙腸関節障害のきっかけになる場合があると紹介されています。また、大きなきっかけがなくても、仕事や家事など日常生活での負担が少しずつ積み重なって症状が出るケースもあるとされています。(仙腸関節研究会)
片側に負担が偏る姿勢にも注意
例えば、「いつも同じ脚に体重をかけて立つ」「片側だけで荷物を持つ」「スポーツで同じ方向へのひねり動作を何度も繰り返す」といった習慣です。
こうした左右差のある動作が続くと、仙腸関節や周囲の靭帯、骨盤を安定させる筋肉などに負担が集中する可能性があると言われています。スポーツだけではなく、立ち仕事や座り仕事でも姿勢のクセが続けば負担につながることがあります。(J-STAGE)
妊娠・出産との関係は?
妊娠中は体重や姿勢が変化し、骨盤周囲への負担も変わります。研究では、妊娠経過に伴う骨盤のアライメント変化と仙腸関節周囲の痛みに関連がみられたと報告されています。(J-STAGE)
そのため、「思い当たるケガはないのにお尻の片側が痛い」という場合でも、普段の姿勢や動作、仕事、スポーツ、妊娠・出産など複数の要素を振り返ってみることが大切です。一つの原因だけに決めつけず、どのような動作で痛みが出るのかを整理すると、状態を把握する手がかりになるでしょう。
引用元:https://www.sentyo-kansetsu.com/jp/sacroiliacjoint.php
引用元:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspineres/15/6/15_2024-0603/_article/-char/ja
引用元:https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2015/0/2015_0693/_article/-char/ja
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仙腸関節障害はどうやって調べる?診断方法と坐骨神経痛との違い
「腰やお尻が痛いからレントゲンを撮ったのに、特に異常はないと言われた。では仙腸関節は大丈夫なの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
仙腸関節障害では、レントゲンやCT、MRIだけで原因となる部分をはっきり確認できない場合があると言われています。日本仙腸関節研究会でも、画像検査だけでは異常が見つかりにくく、痛む場所や症状の出方、体への検査などを組み合わせて確認することが大切だとされています。
One Finger Testで痛む場所を確認する
仙腸関節障害を調べる方法の一つが「One Finger Test」です。
「難しそうな検査ですか?」と思うかもしれませんが、方法そのものはシンプルです。本人に「一番痛いところを指1本で指してください」とお願いし、どこを示すのか確認します。
仙腸関節障害では、骨盤の後ろ側にある上後腸骨棘(PSIS)付近を指すケースが多いと言われています。ただし、このテストだけで仙腸関節障害と判断するわけではありません。鼠径部痛や座っているときの痛み、仙腸関節への疼痛誘発テスト、圧痛なども合わせて評価するとされています。
必要に応じて仙腸関節ブロックを行い、その後に痛みがどの程度変化するのかを確認する方法も用いられています。
坐骨神経痛と症状が似ていることも
「お尻から脚まで痛いから、坐骨神経痛だと思っていました」という方も少なくありません。
仙腸関節障害でも、お尻だけではなく太ももや下腿に痛みやしびれが広がる場合があると言われています。そのため、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など、腰から出る神経が関係する症状との区別が必要になります。
さらに、仙腸関節障害と腰椎疾患が一緒に存在するケースもあるとされています。「症状が似ているから仙腸関節だろう」と自己判断するのではなく、痛む場所や動作、神経症状などを含めて確認してもらうことが大切でしょう。
引用元:https://www.sentyo-kansetsu.com/jp/sacroiliacjoint.php
引用元:https://www.jstage.jst.go.jp/article/spinalsurg/39/2/39_104/_article/-char/ja
引用元:https://www.jstage.jst.go.jp/article/yotsu/13/1/13_1_40/_article/-char/ja
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仙腸関節障害の治し方は?治療方法と病院へ行く目安
「仙腸関節障害と言われたら、手術をしないといけないのでしょうか?」
この点を心配される方もいますが、最初から手術を選択するわけではないと言われています。日本仙腸関節研究会では、仙腸関節ブロックや骨盤ベルト、リハビリ、体幹トレーニング、徒手療法などによって改善が期待できるケースがあると紹介されています。
まずは保存的な方法から検討される
症状が強い時期には無理な動作を避けながら、状態に応じて薬を使った方法や骨盤ベルトによる安定化、運動、リハビリなどが検討されると言われています。
「自分で骨盤を強く押したり、ひねったりすれば改善するのでは?」と考える方もいるかもしれません。ただ、仙腸関節周囲の痛みにはさまざまな原因が考えられるため、強い力で自己流の矯正を繰り返すことはおすすめできません。
仙腸関節ブロックは、痛みが仙腸関節周囲から生じている可能性を確認するとともに、痛みを軽減させる目的でも行われる方法とされています。
改善しない場合は手術が検討されることも
保存的な方法を続けても強い症状が残り、日常生活や仕事に大きな支障が続く一部のケースでは、仙腸関節固定術が検討される場合があると言われています。ただし、すべての仙腸関節障害で手術が必要になるわけではありません。
また、「いつまで様子を見ればいい?」という点も気になるところでしょう。
痛みが長期間続いている、徐々に症状が強くなっている、足に力が入りにくい、強いしびれがあるといった場合には、仙腸関節以外の病気が隠れていないか確認してもらうことが大切です。特に排尿・排便の異常や急激な筋力低下を伴う場合には、早めに医療機関へ来院する必要があると言われています。
「仙腸関節障害かも」と思っても、自分だけで原因を決めつけず、腰椎や股関節、神経なども含めて状態を確認してもらうことが重要でしょう。
引用元:https://www.sentyo-kansetsu.com/jp/sacroiliacjoint.php
引用元:https://www.jstage.jst.go.jp/article/yotsu/13/1/13_1_40/_article/-char/ja
引用元:https://www.jstage.jst.go.jp/article/spinalsurg/24/1/24_6/_article/-char/ja
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サイト監修者 柔道整復師 2006年に大阪府枚方市で「さかぐち整骨院」を開院。整骨院勤務時代を含め、長年にわたり腰痛や坐骨神経痛、姿勢の乱れなど、さまざまな身体の不調に向き合ってきました。 柔道整復師としての知識と施術経験をもとに、骨格・筋肉・筋膜・神経・身体の動かし方などを多角的に確認し、記事の内容を監修しています。 読者の皆さまが身体について正しく理解し、安心してセルフケアや専門家への相談を検討できるよう、わかりやすく信頼できる情報発信を心がけています。 【保有資格】 柔道整復師/AJCAカイロプラクター/リラクセンスボディーセラピスト/パーソナルトレーナー/食生活アドバイザー/機能訓練指導員
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