目次
こめかみの上が痛いときに考えられる主な原因
「こめかみの上がズキズキするけれど、これって肩こりですか?」
実は、こめかみの上が痛い原因は一つではありません。頭痛そのものが繰り返される「一次性頭痛」には、片頭痛や緊張型頭痛、群発頭痛などがあると言われています。一方、副鼻腔炎や歯・顎の不調など、別の問題に伴って痛むケースもあるため、痛む場所だけで判断しないことが大切です。
ズキズキと脈打つように痛む片頭痛
片頭痛では、こめかみ周辺にズキンズキンと脈打つような痛みが現れやすいと言われています。片側に出るイメージがありますが、両側が痛む人もいます。動くと痛みが強くなる、光や音がつらい、吐き気を伴うといった場合は、片頭痛の特徴と重なる可能性があります。
締め付けられるように痛む緊張型頭痛
「頭をベルトで締められているような感じがする」という場合は、緊張型頭痛の特徴に近いかもしれません。日本頭痛学会では、圧迫されるような非拍動性の痛みが多く、両側に現れやすいと説明されています。長時間同じ姿勢で過ごしたあとに、首こりや肩こりを伴うケースもあります。
目の奥からこめかみに激痛が現れる群発頭痛
群発頭痛では、片側の目の奥からこめかみにかけて非常に強い痛みが現れ、同じ側の涙や鼻水、鼻づまりを伴う場合があると言われています。一定期間、ほぼ同じ時間帯に痛みを繰り返すことがあるのも特徴です。一般的な肩こりによる痛みとは分けて考え、早めに医療機関へ相談しましょう。
スマホやパソコンによる眼精疲労
スマホやパソコンを長時間見続けていると、目の周辺だけでなく、首や肩、側頭部の筋肉にも負担がかかります。画面を見るために頭が前へ出た姿勢が続けば、「夕方になるとこめかみの上が重い」と感じることもあるでしょう。ただし、眼精疲労だけが原因とは限りません。
食いしばりや歯ぎしりによる側頭筋の緊張
こめかみ付近には、噛むときに働く側頭筋があります。試しにこめかみに指を当てて軽く噛むと、筋肉が動くのを感じられるはずです。無意識の食いしばりや睡眠中の歯ぎしりが続くと、側頭筋が緊張し、押したときの痛みや頭の重さにつながる場合があると言われています。
顎関節症・副鼻腔炎・歯のトラブル
口を開けると顎が鳴る、噛むとこめかみが痛いという場合は、顎関節や噛む筋肉が関係している可能性があります。また、鼻づまりや頬の痛みを伴う副鼻腔炎、虫歯や歯の炎症などでも、こめかみ周辺に関連痛が生じることがあります。頭だけでなく、顎・鼻・歯の症状も一緒に確認しましょう。
引用元:日本頭痛学会「頭痛とは」
https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_01.html
引用元:日本頭痛学会「緊張型頭痛」
https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_03.html
引用元:薮下整骨院「こめかみが痛い!頭痛が起こる原因とは?」
https://www.krm0730.net/blog/3125/
痛み方や症状から原因をセルフチェックする方法
「右だけ痛いから片頭痛」「押して痛いから筋肉のこり」と、自分だけで決めつけるのはおすすめできません。痛む場所や痛み方は原因を考える手がかりになりますが、それだけで正確に見分けるのは難しいためです。まずは、いつから、どこが、どのように痛むのかを整理してみましょう。
右側・左側など片側だけが痛い
片側のこめかみがズキズキして、動くとつらくなる場合は、片頭痛の特徴と重なることがあります。ただし、群発頭痛や顎関節の不調、歯の問題でも片側だけが痛むケースはあります。「片側だから片頭痛」とは限らない点に注意が必要です。
両側が締め付けられるように痛い
左右両方のこめかみから後頭部にかけて、ギューッと締め付けられるように痛む場合は、緊張型頭痛でみられる特徴に近いと言われています。首や肩のこり、長時間のデスクワーク、精神的な緊張を伴っていないかも振り返ってください。
こめかみの上を押すと痛い
こめかみの上を押したときに痛む場合、側頭筋などの筋肉が緊張している可能性があります。ただし、強く押して確かめるのは控えましょう。50歳以上の人で、こめかみ付近の腫れや触れたときの強い痛み、見えづらさなどがある場合は、巨細胞性動脈炎も否定できません。
噛む・口を開けると痛みが強くなる
食事中に噛むと痛い、あくびで口を大きく開けるとこめかみまで響く場合は、顎関節や噛む筋肉の負担が関係しているかもしれません。顎の音、口の開けづらさ、朝起きたときの顎の疲れも確認してみましょう。
肩こりや首こり、吐き気を伴う
首こりや肩こりを伴う頭痛は緊張型頭痛でみられますが、片頭痛の人が首の張りを感じるケースもあります。一方、ズキズキする痛みと吐き気、光や音への過敏さがそろう場合は、片頭痛の特徴と重なる可能性があります。付随する症状まで記録すると、医師へ説明しやすくなります。
目の充血・涙・鼻水・鼻づまりを伴う
片側の目の奥やこめかみに激痛があり、同じ側の目の充血、涙、鼻水などが現れる場合は、群発頭痛の特徴と重なることがあります。じっとしていられないほどの強い痛みが繰り返される場合は、市販薬だけで様子を見ず、脳神経内科や頭痛外来へ相談してください。
引用元:日本頭痛学会「頭痛とは」
https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_01.html
引用元:Medical Note「つらい頭痛の原因と対策」
https://medicalnote.jp/diseases/頭痛/contents/221125-002-GN
引用元:難病情報センター「巨細胞性動脈炎」
https://www.nanbyou.or.jp/entry/3928
こめかみの上が痛いときに自分でできる対処法
「今すぐ何をすればいいですか?」
こめかみの上が痛いときは、やみくもに揉むのではなく、痛みの特徴に合わせて休むことが基本です。ただし、突然の激痛やしびれ、言葉の出づらさなどがある場合は、セルフケアを試す状況ではありません。迷わず救急要請を検討してください。
静かで暗い場所で安静にする
光や音がつらく、動くとズキズキが強くなる場合は、照明を落とした静かな部屋で休むと負担を減らせることがあります。スマホの画面も刺激になるため、一度手から離しましょう。無理に家事や仕事を続けず、刺激を避けることが大切です。
片頭痛が疑われる場合は痛む部分を冷やす
片頭痛のような拍動性の痛みがある場合は、タオルで包んだ保冷剤などをこめかみ周辺に短時間当てる方法があります。冷やし過ぎや、保冷剤を肌へ直接当てることは避けてください。冷やしても強い痛みが続く場合は、医療機関への来院を検討しましょう。
首肩の緊張が強い場合は温めて休ませる
首や肩がこわばり、頭全体が重いような場合は、蒸しタオルなどで首肩を心地よい範囲で温めると、筋肉の緊張が和らぐ可能性があります。ただし、ズキズキする片頭痛では、入浴や温熱によって痛みが強くなる人もいます。痛みが増す場合はすぐ中止してください。
スマホやパソコンを中断して目を休める
画面を見続けているなら、まず作業を中断しましょう。遠くを見る、目を閉じる、姿勢を変えるといった小さな休憩でも負担を減らせます。「あと少しだけ」と続けるより、早めに休んだほうが痛みの悪化を防ぎやすいでしょう。
食いしばりを避けて顎周辺の力を抜く
安静時は上下の歯が触れ続けない状態が自然だと言われています。唇を軽く閉じ、歯と歯の間を少し離し、舌を上顎へそっと置いてみましょう。ガムや硬い食べ物を控えることも、噛む筋肉への負担を減らす方法の一つです。
頭痛の日時・痛み方・随伴症状を記録する
頭痛が始まった時間、続いた長さ、左右差、吐き気、服用した薬などをメモしてください。睡眠不足や月経、天候、食事との関連も記録すると、繰り返すパターンに気づける場合があります。頭痛ダイアリーは医師へ相談するときにも役立ちます。
引用元:日本頭痛学会「薬剤の使用過多による頭痛」
https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_05.html
引用元:Medical Note「つらい頭痛の原因と対策」
https://medicalnote.jp/diseases/頭痛/contents/221125-002-GN
引用元:薮下整骨院「こめかみが痛い!頭痛が起こる原因とは?」
https://www.krm0730.net/blog/3125/
こめかみの痛みを悪化させないための注意点
こめかみが痛いと、「押せば楽になるかな」「とりあえず薬を飲めば大丈夫」と考えがちです。しかし、原因に合わない対応を続けると、かえって痛みが強くなる場合があります。特に、普段とは違う痛みや繰り返す頭痛は、自己流のケアだけで済ませないようにしましょう。
原因がわからないまま強く揉まない
筋肉がこっているように感じても、こめかみを指や器具で強く押し続けるのはおすすめできません。皮膚や筋肉を刺激して痛みが増す可能性があるほか、血管の炎症など筋肉以外の原因も考えられるためです。触れるなら、痛みが出ない程度にとどめましょう。
痛み止めを頻繁に使い続けない
市販の鎮痛薬は用法・用量を守ることが基本です。頭痛薬を頻繁に使い続けることで、かえって頭痛が増える「薬剤の使用過多による頭痛」が起こる場合があると言われています。「薬を飲む日が増えてきた」と感じたら、自己判断で薬を追加せず、医師や薬剤師へ相談してください。
片頭痛があるときに長風呂や激しい運動をしない
拍動性の頭痛があるときは、長風呂やサウナ、激しい運動によって痛みが強くなる人もいます。「汗をかけばすっきりするだろう」と無理をせず、まずは安静を優先しましょう。体を動かして痛みが増すかどうかも、頭痛の種類を考える手がかりになります。
睡眠不足・空腹・過度な飲酒を避ける
睡眠不足だけでなく、休日の寝過ぎ、食事を抜くこと、過度な飲酒なども、頭痛のきっかけになる場合があると言われています。毎日を完璧に整える必要はありませんが、起床・就寝や食事の時間を大きく乱さないことが予防の第一歩です。
長時間のスマホ姿勢や猫背を見直す
画面をのぞき込む姿勢が続くと、頭を支える首肩の負担が大きくなります。スマホを目線に近づける、椅子へ深く座る、30分から1時間を目安に姿勢を変えるなど、続けやすい方法から見直してみてください。
痛みが繰り返す場合は自己判断だけで済ませない
何度も頭痛が起こる、以前より回数が増えた、痛み方が変わった場合は、医療機関への来院を検討しましょう。頭痛には複数の種類があり、症状だけで原因を判断するのは簡単ではありません。早い段階で相談することが、適切な対策につながります。
引用元:日本頭痛学会「薬剤の使用過多による頭痛」
https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_05.html
引用元:日本頭痛学会「緊張型頭痛」
https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_03.html
引用元:薮下整骨院「こめかみが痛い!頭痛が起こる原因とは?」
https://www.krm0730.net/blog/3125/
こめかみの上が痛いときに病院を受診する目安
「頭痛くらいで病院へ行ってもいいのかな」と迷う人もいるでしょう。けれども、こめかみの上の痛みには、早急な検査が必要な病気が隠れている可能性もあります。特に、突然始まった激痛や神経症状を伴う場合は、予約日まで待たずに行動してください。
突然、経験したことのない激しい頭痛が現れた場合
バットで殴られたような痛み、数秒から数分で急激に強くなった頭痛は、くも膜下出血などでみられる危険な特徴の一つと言われています。「人生で最もひどい」と感じる痛みが突然現れた場合は、自分で運転せず、119番への連絡を検討してください。
しびれ・麻痺・ろれつの異常・意識障害を伴う場合
顔や手足の片側がしびれる、力が入らない、ろれつが回らない、会話がかみ合わないといった症状は、脳卒中などの可能性があります。少し休んで改善したように見えても放置せず、すぐに救急車を呼ぶことが大切です。
発熱・首の硬さ・けいれんを伴う場合
強い頭痛と高熱、首を前に曲げにくいほどの硬さ、けいれん、意識の変化がある場合は、髄膜炎などの重い病気も否定できません。自宅で温めたり揉んだりせず、早急に医療機関へ相談してください。
視界の異常やこめかみの腫れがある場合
視力が急に落ちた、物が二重に見える、視野の一部が欠けるなどの症状がある場合は、急いで検査を受ける必要があります。特に、こめかみ付近の腫れや触れたときの痛みを伴う場合は、血管の炎症が関係する可能性もあると言われています。
50歳以降に初めて強い頭痛が現れた場合
難病情報センターによると、巨細胞性動脈炎は50歳以上で発症し、70代に多いとされています。新しく始まったこめかみの痛みに加え、噛むと顎が疲れる、発熱、だるさ、視界の異常などがある場合は、早めに内科や脳神経内科へ相談しましょう。
症状別に選ぶ診療科と受診先
突然の激痛や麻痺、言葉の異常があれば救急要請が優先です。繰り返す頭痛や吐き気がある場合は脳神経内科・脳神経外科・頭痛外来、目の痛みや視界の異常は眼科、鼻症状は耳鼻咽喉科、噛むと痛む場合は歯科・口腔外科が相談先になります。首肩の不調があっても、まず危険な病気がないか医療機関で確認することが大切です。
引用元:難病情報センター「巨細胞性動脈炎」
https://www.nanbyou.or.jp/entry/3928
引用元:日本頭痛学会「頭痛とは」
https://www.jhsnet.net/ippan_zutu_kaisetu_01.html
引用元:NHS「Subarachnoid haemorrhage」
https://www.nhs.uk/conditions/subarachnoid-haemorrhage/
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サイト監修者 柔道整復師 2006年に大阪府枚方市で「さかぐち整骨院」を開院。整骨院勤務時代を含め、長年にわたり腰痛や坐骨神経痛、姿勢の乱れなど、さまざまな身体の不調に向き合ってきました。 柔道整復師としての知識と施術経験をもとに、骨格・筋肉・筋膜・神経・身体の動かし方などを多角的に確認し、記事の内容を監修しています。 読者の皆さまが身体について正しく理解し、安心してセルフケアや専門家への相談を検討できるよう、わかりやすく信頼できる情報発信を心がけています。 【保有資格】 柔道整復師/AJCAカイロプラクター/リラクセンスボディーセラピスト/パーソナルトレーナー/食生活アドバイザー/機能訓練指導員
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