目次
1.膝を温めるとどのような効果が期待できる?
「膝が重だるいときは、温めたほうがいいですか?」
このように迷う方は多いのではないでしょうか。膝を温める方法は、自宅でも取り入れやすいセルフケアのひとつです。日本整形外科学会では、変形性膝関節症の日常生活上の注意として、膝を冷やさず温めて血行を良くすることが挙げられています。温熱を利用した物理療法が行われる場合もあると言われています。(日本オープンアカデミー)
膝周辺の血流を促すことが期待できる
膝周辺を温めると血管が広がり、血液が流れやすい状態になると言われています。
「血流が良くなると、膝にもいいんですか?」
血流が促されることで、膝周辺の筋肉がゆるみやすくなったり、冷えによる重だるさが軽く感じられたりする場合があります。参考記事でも、温めることで患部の血行が良くなること自体は説明されています。
ただし、「温めれば膝の原因そのものが改善する」という意味ではありません。あくまで、つらさをやわらげるための補助的なケアとして考えることが大切です。
筋肉の緊張やこわばりが気になるときにも使われる
膝を動かすときには、太ももの前後やふくらはぎなど、さまざまな筋肉が関わっています。冷えや長時間同じ姿勢が続くと、これらの筋肉がこわばって「最初の一歩が動かしづらい」と感じることもあります。
慢性的なこわばりが中心で、膝に強い熱感や赤みがない場合には、温めるケアによって動かしやすさが得られることがあると言われています。(医療法人社団豊正会 大垣中央病院)
お風呂上がりに「少し膝が動かしやすいな」と感じる方がいるのも、このような変化が関係している可能性があります。
温めることだけで膝痛が改善するとは限らない
ここはとても大切です。
膝の痛みには、筋肉の緊張だけではなく、関節への負担、変形性膝関節症、半月板の問題など、さまざまな原因が考えられます。そのため、温めるだけで原因まで改善できるとは限りません。
「温めると楽になるから、そのままで大丈夫」と考えず、痛みが何日も続く、歩きづらい、腫れを繰り返すといった場合には、膝の状態を一度確認してもらうことも検討しましょう。
引用元:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/knee_osteoarthritis.html
引用元:https://sumiyoshishinkyuseikotuin.com/hiza-atatame/
引用元:https://oogaki.or.jp/knee-oa/symptoms/swelling-heat/knee-swelling-cold-heat-care/
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2.膝を温めたほうがよい症状と冷やしたほうがよい症状の見分け方
「膝が痛いなら、とりあえず温めておけばいいですか?」
実は、そうとは限りません。膝の状態によっては、温めるよりも冷やしたほうがよい場面があると言われています。大切なのは、「痛いかどうか」だけではなく、熱感や腫れ、痛みが出たタイミングを確認することです。
慢性的なこわばりや冷えがある場合は温める選択肢もある
朝起きたときや長時間座ったあとに、
「膝が固まった感じがする」
「動き始めだけぎこちない」
という場合があります。
膝に強い腫れや熱感がなく、慢性的なこわばりや鈍い痛みが中心であれば、温めるケアが選択されることがあります。温熱によって血流が促され、膝周辺の筋肉や軟部組織が動かしやすくなることが期待できると言われています。(医療法人社団豊正会 大垣中央病院)
入浴後に軽く膝を曲げ伸ばしするなど、無理のない範囲で体を動かすのもひとつの方法です。
急に腫れた・熱を持っている場合は温めない
反対に注意したいのが、
「急に膝が腫れてきた」
「触ると反対の膝より熱い」
「赤みがあってズキズキする」
といった状態です。
このような場合は急性の炎症が起きている可能性があり、温めることで血流が増えると、腫れや痛みが強くなる場合があると言われています。そのため、熱感や腫れが目立つときには温めず、冷却が選択されることがあります。(医療法人社団豊正会 大垣中央病院)
参考記事でも、膝の痛みがあり炎症が考えられる場合には、冷却を優先する考え方が紹介されています。(住吉鍼灸院・接骨院)
「いつから痛いか」だけで決めつけないことが大切
よく「急性期は冷やす、慢性期は温める」と言われます。ただ、痛みが出てからの日数だけで判断するのはおすすめできません。
たとえば、以前から膝が痛い方でも、その日に歩きすぎて急に腫れや熱感が出ることがあります。この場合は「慢性的な膝痛だから温めよう」と考えるより、今の膝の状態を確認するほうが大切です。
左右の膝を触って温度を比べる、腫れや赤みがないか見るなど、簡単なセルフチェックをしてみましょう。それでも判断しづらい、何度も腫れを繰り返すという場合は、自己判断を続けず専門家へ相談してください。
引用元:https://oogaki.or.jp/knee-oa/symptoms/swelling-heat/knee-swelling-cold-heat-care/
引用元:https://sumiyoshishinkyuseikotuin.com/hiza-atatame/
引用元:https://oogaki.or.jp/knee-oa/symptoms/early-symptoms/knee-osteoarthritis-morning-stiffness-causes/
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3.自宅で簡単にできる膝を温める方法
「温めたほうがよさそうなのはわかったけど、実際には何をすればいいの?」
膝を温める方法には、特別な機器を使わなくても自宅で取り入れられるものがあります。入浴や蒸しタオル、ホットパックなど、自分が続けやすい方法を選ぶのがポイントです。
ただし、熱ければ熱いほどよいわけではありません。心地よい温かさを基準に行いましょう。
38~40℃程度のお風呂でゆっくり温める
もっとも取り入れやすい方法のひとつが入浴です。
熱すぎないお湯につかることで、膝だけではなく太ももやふくらはぎまでまとめて温めることができます。一般的には38~40℃程度の無理のない温度で入浴する方法が紹介されています。(医療法人社団豊正会 大垣中央病院)
「熱いお湯のほうが効きそう」と感じるかもしれませんが、無理に熱い温度にする必要はありません。のぼせや体調不良につながる可能性もあるため、自分が気持ちよいと感じる範囲にしましょう。
蒸しタオルやホットパックを膝周辺に当てる
「毎回お風呂に入るのは難しい」というときは、蒸しタオルやホットパックも使いやすい方法です。
蒸しタオルを膝周辺に当て、冷めてきたら取り替えるだけなので、自宅でも手軽に行えます。ホットパックも同様に、じんわりとした温かさを利用する方法です。
このとき、痛い一点だけを集中的に熱くするのではなく、膝周辺をやさしく包むように温めるとよいでしょう。
温めている途中でヒリヒリする、赤みが強くなるなどの変化があれば、すぐに使用を中止してください。
カイロやサポーターは低温やけどに注意する
外出先などでは、カイロや保温タイプのサポーターを使いたい方もいるでしょう。
ただし、使い捨てカイロを直接肌に貼るのは避けてください。同じ場所を長時間温め続けると、低温やけどにつながる可能性があります。衣服の上から使い、就寝中の使用も避けたほうがよいでしょう。
また、サポーターは「膝を熱くする」というより、冷えを防いで保温する目的で使いやすいアイテムです。
膝を温めたあとに軽く歩いたり、無理のない範囲で曲げ伸ばししたりすると、動きやすさを感じる方もいます。ただし、動かしたことで痛みが増す場合には続けないようにしてください。
引用元:https://oogaki.or.jp/knee-oa/symptoms/swelling-heat/knee-swelling-cold-heat-care/
引用元:https://sumiyoshishinkyuseikotuin.com/hiza-atatame/
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4.膝を温めるときに注意したいやり方とやってはいけないこと
「膝は温めたほうがいいと聞いたから、できるだけ熱くしたほうがいいですか?」
実は、温度を高くすればよいとは限りません。膝を温める方法では、心地よい温度を守りながら、今の膝の状態に合わせて行うことが大切だと言われています。
熱すぎるお湯で長時間温めない
膝を温めようとして、熱いお風呂に長く入る必要はありません。熱すぎるお湯では、のぼせたり体調が悪くなったりする可能性があります。
「熱いほうが膝の奥まで温まりそう」と思うかもしれませんが、無理に温度を上げず、気持ちよく入れる程度にしておきましょう。
また、膝に腫れや赤み、強い熱感がある場合には、温めることでかえって違和感が強くなることがあると言われています。参考記事でも、膝に炎症が疑われる場合は温めるより冷却を考えることが紹介されています。
カイロやホットパックを直接肌に当て続けない
カイロは手軽ですが、使い方には注意が必要です。
とくに避けたいのが、肌へ直接貼ったまま長時間過ごすこと。「それほど熱く感じないから大丈夫」と思っていても、同じ場所が長く温められることで低温やけどにつながる場合があります。
カイロを使う場合は衣服の上から当て、就寝時には使用しないようにしましょう。ホットパックも同じで、熱さを我慢して使い続けるのはおすすめできません。
皮膚に赤みやヒリヒリ感が出てきたら、一度外して状態を確認してください。
温湿布だけで膝全体が十分に温まるとは限らない
「温湿布を貼っているから、膝はしっかり温まっていますよね?」
ここも勘違いしやすいところです。
一般的に温感タイプの湿布は、成分による温かさを皮膚で感じるものもあり、入浴やホットパックのように膝周辺全体を物理的に温める方法とまったく同じとは言えません。
また、温湿布を貼った状態でカイロを重ねるなど、複数の温熱刺激を組み合わせると皮膚への負担が大きくなる可能性があります。
「温めれば温めるほどよい」と考えず、今の膝に腫れや熱感がないかを確認しながら使い分けることがポイントです。
引用元:https://sumiyoshishinkyuseikotuin.com/hiza-atatame/
引用元:https://oogaki.or.jp/knee-oa/symptoms/swelling-heat/knee-swelling-cold-heat-care/
引用元:https://oogaki.or.jp/knee-oa/treatments/medication/heat-cold-compress-knee-osteoarthritis-guide/
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5.膝を温めても痛みが改善しないときの対処法と相談目安
「毎日お風呂で温めているのに、膝の痛みがなかなか変わらない……」
そんなときは、温め方が足りないと考えて、さらに長時間温め続けるのはおすすめできません。膝を温める方法は、あくまでセルフケアのひとつです。痛みの原因によっては、温熱だけでは十分な変化が得られない場合があると言われています。
痛みが長引く場合は温めることだけに頼らない
膝の痛みには、関節への負担や筋肉の緊張だけでなく、変形性膝関節症や半月板など、さまざまな要因が関係する場合があります。
そのため、
「温めた直後は少し楽だけど、すぐ痛くなる」
「何週間も膝の痛みが続いている」
という場合は、一度原因を確認してもらうことも大切です。
日本整形外科学会でも、変形性膝関節症では運動療法や薬物療法など、状態に応じた対応が行われると言われています。温めるケアだけで無理に様子を見続けないようにしましょう。
腫れや熱感、水がたまった感じがあるときは注意する
「膝がパンパンに腫れている」「反対側より熱い」「水がたまっているような違和感がある」といった場合には、自己判断で温め続けないほうがよいでしょう。
膝の腫れや熱感は、関節内やその周辺で炎症が起きているときにもみられると言われています。
また、何度も腫れを繰り返す場合や、膝が曲げ伸ばししづらくなってきたときも注意が必要です。こうした変化があるなら、セルフケアの方法を変えるだけではなく、医療機関などで膝の状態を確認してもらうことを検討してください。
体重をかけられないほど痛い場合は早めに相談する
膝の痛みで、
「歩くのもつらい」
「階段を上り下りできない」
「膝に体重をかけられない」
という状態なら、日常生活にも大きな影響が出ています。
とくに転倒やスポーツなどをきっかけに急激な痛みが出た場合、膝が動かせない場合、腫れが急に強くなった場合などは、無理に温めたりマッサージしたりせず、早めに専門家へ相談することが大切だと言われています。
膝を温める方法は便利ですが、「温めても改善しない=もっと温める」という考え方は避けたいところです。痛みの続き方や腫れ、歩きやすさなども含めて膝の状態を確認し、必要に応じて医療機関などへ相談しましょう。
引用元:https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/knee_osteoarthritis.html
引用元:https://sumiyoshishinkyuseikotuin.com/hiza-atatame/
引用元:https://oogaki.or.jp/knee-oa/symptoms/joint-effusion/knee-effusion-compress-otc-medicine/
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サイト監修者 柔道整復師 2006年に大阪府枚方市で「さかぐち整骨院」を開院。整骨院勤務時代を含め、長年にわたり腰痛や坐骨神経痛、姿勢の乱れなど、さまざまな身体の不調に向き合ってきました。 柔道整復師としての知識と施術経験をもとに、骨格・筋肉・筋膜・神経・身体の動かし方などを多角的に確認し、記事の内容を監修しています。 読者の皆さまが身体について正しく理解し、安心してセルフケアや専門家への相談を検討できるよう、わかりやすく信頼できる情報発信を心がけています。 【保有資格】 柔道整復師/AJCAカイロプラクター/リラクセンスボディーセラピスト/パーソナルトレーナー/食生活アドバイザー/機能訓練指導員








